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コラム : 経営

[経営] 一覧

「ROEから自己資本比率へ」

 注目される経営指標はいつも同じではなく、安定している時と危機の時では視点が異なります。現在はコロナ禍に伴う戦後最大級の危機ですから、危機乗り切りの視点からの経営指標にスポットが当たります。

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「今注目される"まさか"のためのキャッシュ」

 新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言が出されました。その結果、経済活動が極端に抑制され、存亡のふちに立たされる企業が多くなっています。そんなとき頼りになるのはキャッシュです。

 近年の日本企業は、内部留保により蓄積されたキャッシュの使い方が課題だといわれていました。内部留保は、株主が自分のカネを投じた払込資本と会社が事業で稼ぎ出す利益剰余金から構成されます。ただ、内部留保という時、一般的に意識されるのは後者の利益剰余金であることから、ここでは利益剰余金の蓄積を内部留保として扱います。
 事業で利益を上げると、最終的にキャッシュが積み上がります。内部留保により蓄えられたキャッシュの利用方法は主として次の3つが考えられます。成長に向けた投資と株主還元、そしてまさかのために備える準備資金です。この3つはいつも同様に語られるわけではなく、局面に応じて注目度が異なります。そして、非常時にある今、準備資金としてのキャッシュに俄然注目が集まっています。

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「平常時のスリム化と非常時のキャッシュ」

 新型コロナウイルスの影響は日々深刻化しています。経済活動へのインパクトも無視できないものになってきています。企業経営でも平常時モードから非常時モードへの切り替えが必要ではないかと思います。

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「役員と従業員の賃金格差拡大」

 上場企業の役員報酬と従業員の賃金格差が拡大しています(2020年1月25日付日本経済新聞)。2018年度の有価証券報告書を分析したところによれば、賃金格差は4.2倍となり、前年度比0.1ポイント増加し、4年連続の拡大となったそうです。
 消費低迷の主因は労働者の賃金が伸びないことにあると言われている中で、賃金格差が拡大しているのですから、役員報酬は増大していることになります。なぜ、一般従業員の賃金は伸びないのに、上場企業の役員報酬だけは増加するのか、何か釈然としないものが残ります。

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「関西電力の金品受領問題から考えるトップの資質」

 関西電力の会長、社長をはじめとした会社幹部が原子力発電所の立地自治体の元助役から多額の金品を受領していたことには、本当にあきれてしまいました。多い人は1億円を超えた金額を受領していたというのですから、関西電力役員陣の倫理観の欠如には驚くほかありません。
 この金品の受け取りが犯罪にあたるかどうかは分かりませんが、ある特定の人物から多額の金品を受け取っていた(しかもその原資が原発関連マネーだとすればなおさらですが)ということだけで、経営倫理的にはアウトです。彼らは関西電力及び原子力発電に致命的打撃を与えたといってよいでしょう。
 この一件を引き起こした主要因は、関西電力特有の問題にあることは言うまでもないのですが、本稿ではそうした企業の個別問題は脇に置き、一般企業が教訓とすべきことは何なのか考えてみたいと思います。

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「早めの縮小均衡が会社を救う」

 企業の使命は利益をあげることです。利益は収益(売上)から費用を引いて算定されますから、利益を出すためには売上を増やすか、費用を削減するかしかありません。
 経営者が第一に考えるべきは、いうまでもなく売上の増加です。取扱商品の付加価値を増やしたり、営業力を強化して売上の拡大に邁進します。
 しかし、人口減少と将来不安による心理要因で国内需要の低迷は紛れもない事実です。大企業であれば海外進出も有力な選択肢ですが、多くの中小企業の主たるマーケットは国内に限定され、国内需要に依存している限り売上拡大は望み薄という会社も多いかと思います。そのときには、撤退戦略を考えなければなりません。

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「社外取締役の数は多ければいいのか」

 企業のガバナンス強化の柱の一つとして、社外取締役の人数の増加が注目を集めています。日本では従来、生え抜きの社員から昇進した社内取締役だけで取締役会を構成することが多かったことから、個々の取締役がトップである社長や会長の意向に逆らうことが難しく、議論が内向きになり、発展性に欠けると同時に、社会的公正さを逸脱するケースが散見されました。そこで、そうした弊害を除去するために、上場企業ではここ数年来、取締役会に社外取締役を一定数入れることが義務づけられてきました。

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「中小企業にこそ求められるトップの倫理観」

 日産自動車のゴーン元会長の逮捕は、大企業にとどまらず中小企業においても、会社のガバナンスを考え直すいい機会にすべきだと思います。ゴーン元会長の行為が犯罪にあたるかどうかは、これから司法の場で決することであり、ここで論評するつもりはありません。ただ、ゴーン元会長に、法律的にはともかく、経営者として倫理観に欠ける行為があったことは間違いないようです。経営トップの倫理観に疑念が生じたとき、会社のガバナンスがどのように機能するかが問われているのだと思います。

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「成功体験を否定できるか」

 みずほフィナンシャルグループが2019年3月期の決算で、6800億円の減損処理を行うことを発表しました。その内訳はシステム投資や店舗に関わるものが主力なようですが、ここで注目したいのは店舗の減損です。というのは、店舗は銀行の強さの象徴だったからです。

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「余剰資金の使い道から考える会社観の違い」

 法人企業統計によると、2017年度の企業(金融・保険業を除く全産業)の利益剰余金、いわゆる内部留保は446兆円で、内部留保を 中核にした自己資本比率は41.7%と過去最高に積み上がっています。内部留保は貸借対照表の貸方の話ですが、それに対応する借方には現金が222兆円と、これもまた過去最高の水準にあります。
 資金の用途として最も望ましいのは、将来の成長のための設備投資です。しかし、少子高齢化で人口減少が進み、潜在成長率が下がっている我が国で、企業の成長に資する投資がそう簡単に見つかるものではありません。投資機会がないまま、利益が上がり続ければ、内部留保と現金が積み上がります。その結果、常に株主価値の上昇を求められる上場企業では、余剰資金の使い方が大きな課題となります。
 欧米であれば、答えは明快で、配当や自社株買いなどの株主還元に使うべきということになります。しかし、日本ではそのように簡単に割り切ることできません。そこには欧米とは異なる会社観の存在が背景にあるように思います。

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