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コラム : 経営

[経営] 一覧

「テレワークで問い直される経営方針」

 コロナの感染拡大に歯止めがかからず、首都圏を中心に、テレワークの拡大が求められています。行政からの出勤削減要請は7割減でしたが、この水準は小手先のやりくりでどうにかできるレベルではありません。仕事全体をゼロベースでたな卸し、それぞれの業務がテレワークで対応可能かどうか、徹底的に見直す必要があります。逆に言えば、こうしたことがなければ、その効率性を検証することなく、惰性で行っていた仕事を洗い直すいい機会だととらえることもできます。
 従来、私は、テレワークの拡大は単なる仕事のやり方の変更に過ぎないと思っていたのですが、最近は、もっと根源的な経営の根幹を問い直すものになるのではないかという風に感じています(以下では、オンラインによるテレビ会議及びテレビ営業を含めたものをテレワークと称します)。

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「平時の無駄か、非常時の備えか」

 新型コロナ感染拡大に伴い、業種によって濃淡はありますが、企業は大きな打撃を受けています。直撃された業界にとっては、現在は非常時にあります。企業は非常時においてその耐久力が問われます。非常時の耐久力には平時の備えが必要になりますが、過度な備えは無駄につながります。「無駄なのか、備えなのか」、経営はいつの時代もそのバランスが問われます。

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「事業性資産担保の危うさ」

金融庁は銀行による中小企業の事業支援を促す融資改革の議論を始めた、との報道がありました(2020年11月5日付日本経済新聞)。これまでの不動産担保や経営者の個人保証に偏った融資慣行を見直し、企業の技術や顧客基盤など無形資産などを一括で担保にできる制度作りを目指す、ということです。こうした制度改革により、銀行が企業の将来性を評価して資金を出しやすくすることで、経済の再生を後押しすることを狙いとしています。
  従来の銀行融資の主たる担保は、土地や有価証券など目に見える有形資産でした。有形資産を保有するのは昔からの老舗企業が多くなりますから、有形の資産はないが、技術力はある新興企業は融資を受けにくくなります。この点が旧来の金融の問題点として、かねて指摘されており、そうした点を改善しようというのが今回の議論の出発点です。
  このように聞くと、企業が行っている事業に付随する無形資産を担保にした融資は金融の新境地を切り開く、素晴らしい施策のように思えますが、実現はそう簡単ではないでしょう。その理由は巷間言われているように、銀行員が事業性資産の評価を行うことの難しさや対抗要件の具備といった法律的問題もあるでしょう。ただ、そうした評価や法律的問題は難しくはあっても、突き詰めればテクニカルな問題であり、事業性資産担保が当該企業、地域、あるいは銀行のためになるなら、関係者は努力して、その困難を克服すべきです。私がここで懸念するのは、そうした問題とは別に、担保に関する以下のような本質的矛盾の存在にあります。

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「ジョブ型移行は望ましいのか」

新型コロナ感染防止のため、リモートワーク(在宅勤務)が普及したおかげで、この数カ月で我が国の労働者の働き方はかなり変わってしまいました。その流れが本当に定着するか、あるいは、定着することが我が国にとって本当に望ましいことなのか、ということが問われています。

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「ROEから自己資本比率へ」

 注目される経営指標はいつも同じではなく、安定している時と危機の時では視点が異なります。現在はコロナ禍に伴う戦後最大級の危機ですから、危機乗り切りの視点からの経営指標にスポットが当たります。

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「今注目される"まさか"のためのキャッシュ」

 新型コロナウイルスの感染拡大により緊急事態宣言が出されました。その結果、経済活動が極端に抑制され、存亡のふちに立たされる企業が多くなっています。そんなとき頼りになるのはキャッシュです。

 近年の日本企業は、内部留保により蓄積されたキャッシュの使い方が課題だといわれていました。内部留保は、株主が自分のカネを投じた払込資本と会社が事業で稼ぎ出す利益剰余金から構成されます。ただ、内部留保という時、一般的に意識されるのは後者の利益剰余金であることから、ここでは利益剰余金の蓄積を内部留保として扱います。
 事業で利益を上げると、最終的にキャッシュが積み上がります。内部留保により蓄えられたキャッシュの利用方法は主として次の3つが考えられます。成長に向けた投資と株主還元、そしてまさかのために備える準備資金です。この3つはいつも同様に語られるわけではなく、局面に応じて注目度が異なります。そして、非常時にある今、準備資金としてのキャッシュに俄然注目が集まっています。

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「平常時のスリム化と非常時のキャッシュ」

 新型コロナウイルスの影響は日々深刻化しています。経済活動へのインパクトも無視できないものになってきています。企業経営でも平常時モードから非常時モードへの切り替えが必要ではないかと思います。

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「役員と従業員の賃金格差拡大」

 上場企業の役員報酬と従業員の賃金格差が拡大しています(2020年1月25日付日本経済新聞)。2018年度の有価証券報告書を分析したところによれば、賃金格差は4.2倍となり、前年度比0.1ポイント増加し、4年連続の拡大となったそうです。
 消費低迷の主因は労働者の賃金が伸びないことにあると言われている中で、賃金格差が拡大しているのですから、役員報酬は増大していることになります。なぜ、一般従業員の賃金は伸びないのに、上場企業の役員報酬だけは増加するのか、何か釈然としないものが残ります。

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「関西電力の金品受領問題から考えるトップの資質」

 関西電力の会長、社長をはじめとした会社幹部が原子力発電所の立地自治体の元助役から多額の金品を受領していたことには、本当にあきれてしまいました。多い人は1億円を超えた金額を受領していたというのですから、関西電力役員陣の倫理観の欠如には驚くほかありません。
 この金品の受け取りが犯罪にあたるかどうかは分かりませんが、ある特定の人物から多額の金品を受け取っていた(しかもその原資が原発関連マネーだとすればなおさらですが)ということだけで、経営倫理的にはアウトです。彼らは関西電力及び原子力発電に致命的打撃を与えたといってよいでしょう。
 この一件を引き起こした主要因は、関西電力特有の問題にあることは言うまでもないのですが、本稿ではそうした企業の個別問題は脇に置き、一般企業が教訓とすべきことは何なのか考えてみたいと思います。

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「早めの縮小均衡が会社を救う」

 企業の使命は利益をあげることです。利益は収益(売上)から費用を引いて算定されますから、利益を出すためには売上を増やすか、費用を削減するかしかありません。
 経営者が第一に考えるべきは、いうまでもなく売上の増加です。取扱商品の付加価値を増やしたり、営業力を強化して売上の拡大に邁進します。
 しかし、人口減少と将来不安による心理要因で国内需要の低迷は紛れもない事実です。大企業であれば海外進出も有力な選択肢ですが、多くの中小企業の主たるマーケットは国内に限定され、国内需要に依存している限り売上拡大は望み薄という会社も多いかと思います。そのときには、撤退戦略を考えなければなりません。

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