P.F.ドラッカーの名著の一つである『経営者の条件』(ダイヤモンド社)。
成果を上げるために自らをマネジメントする方法について書かれた本書は、組織を通じて成果を上げたいと願うすべての人々にとって、多くの視座を得ることができる内容が盛り込まれています。
P.F.ドラッカーは、成果を上げた人々のタイプは、性格などは千差万別でも、以下の八つのことを習慣化していたと述べています。
(1)なされるべきことを考える(2)組織のことを考える
(3)アクションプランを考える(4)意思決定を行う
(5)コミュニケーションを行う(6)機会に焦点を合わせる
(7)会議の生産性を上げる(8)「私は」ではなく「われわれは」を考える成果を上げることは習慣であり、
他の習慣と同じように身につけることができるものだと説いています。
上記(3)の「アクションプラン」については、私自身、経営計画の策定をご支援させていただく際、お客様に作成をお願いしています。
経営ビジョンに基づく、具体的な「行動」に結びつけられた「アクションプラン」は成果に結びつきやすく、記載の仕方が曖昧であるとなかなか成果に結びつきません。
誰が、何を、どのように、いつまでに行うのかをきちんと盛り込む必要があります。
そして、必ず振り返りを行い、成果に結びつく新たな「アクションプラン」を検討し、実行できるかが鍵になります。
また、上記(4)~(7)は「アクションプラン」を策定した後に「行動」に移すことを意味しています。
限られた時間の中で何を優先して行うかがとても重要です。
実際に取り組めば取り組むほど、その習慣化の難しさを実感しますが、だからこそP.F.ドラッカーは「アクションプランなくしては、全てが成り行き任せとなる」と警鐘を鳴らしているのだと感じます。
既に2021年6月も中旬を迎えています。2021年上半期はいかがでしたでしょうか。
下半期に成果を上げるべく、自社またはご自身のアクションプランをぜひ見直してみていただけたら幸いです。
(2021年6月あがたグローバル経営情報マガジンvol.16
「今月の経営KEYWORD」に掲載)