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「良い会社から偉大な会社への飛躍とは、巨大な重い弾(はず)み車をまわし続けるようなものである」 (ジム・コリンズ氏)

2020/12/21

『ビジョナリーカンパニー』シリーズなど、世界累計販売部数1,000万部以上のベストセラーを世に送り出している著者ジム・コリンズ氏は、「良い会社から偉大な会社への飛躍とは、巨大な重い弾み車をまわし続けるようなものである」と述べています。(『ビジョナリーカンパニー弾み車の法則』(日経BP))


巨大な弾み車は、力いっぱい押すとほんの数センチ動く。
更に力を込めて押し続けると、ようやく一回転する。
そこで手を止めない。押し続ける。弾み車は少しだけ速く動くようになる。
二回転、四回転、そして八回転。勢いがついてくる。
十六回転、三十二回転。回転速度はますます高まる。
1千回転、1万回転、10万回転。ある時点でブレークスルーが起きる。
およそ止めようのない勢いのついた弾み車は、飛ぶように転がっていく。
例えば、ネット通販世界一のAmazon.comの当初の弾み車は、
[より多くの商品の価格を下げる]→[サイトの訪問客数が増加する]→[売り手が集まる]
→[品揃えが広がり、配送網が充実する]→[固定費あたりの売上が伸びる]→(最初に戻る)
になると述べています。
このロジックには終わりがなく、弾み車が回り続ける、という仕組みです。


この弾み車の法則は、良い会社だけのものではなく、良い会社になりたい会社にも取り入れたい大切な考え方だと感じます。
今よりも良くなりたいと思うのであれば、会社のみならず個人でも同じです。
では、どうすれば自社の弾み車を明確にできるのでしょうか。


まずは(1)自社にとっての成功した又は失敗した商品や取り組みをリスト化し、(2)弾み車の構成要素となるものを抜き出します。
(3)それぞれの構成要素がなぜ直前のものの次に来るのか、きちんと説明できるようにします。
(4)弾み車は皆が情熱をもって取り組めるものか、会社の経営理念やビジョンに合っているかなどを確認します。
そして一番大切なのは、(5)その弾み車を理解し、(6)創造力と規律をもって何度も実践を繰り返すこと、着実にその構成要素を実行することだと述べています。
一方、衰退を辿る企業が共通する最も重要な特徴の一つが、この弾み車の法則を守らなくなることだとも言っています。


あがたグローバル税理士法人では、「目標達成会議」の中で自社の弾み車を一緒に検討する機会を設けることもできます。
ご興味を持たれた経営者の皆様は是非お問い合わせください。


2020年もあと半月。2021年の幕開けも目前に迫ってきました。
新しい年を迎える今こそ、自社の弾み車を考える絶好のタイミングだと思います。
2021年が皆様にとって飛躍の年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。
どうぞ良いお年をお迎えください。


(2020年12月あがたグローバル経営情報マガジンvol.3
「今月の経営KEYWORD」に掲載)

執筆者

小林 藤子Fujiko Kobayashi

マネージャー・中小企業診断士

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