「見直しが必要な金融政策と株価」
2月に日経平均株価が3万円を超え、30年ぶりということで大きな話題になりました。その後も、日本だけではなくアメリカでも、株価の堅調は続いています。一方、実体経済を見ると、新型コロナの感染拡大で緊急事態宣言が延長されるなどして、GDPは落ち込み、とても好調な経済とはいえません。
こうした実体経済と懸け離れた好調な株価の見方には2通りの意見があります。一つは、株価は将来キャッシュフローの現在価値を示すものであり、現在の株高はコロナ禍後の将来の経済回復を見込んでいるからだ、というものです。もう一つは、株価は経済実体とは離れたカネ余りによるバブルだ、という見方です。前者であれば、株価の堅調は続くでしょうし、後者のバブルという見方に立てば、早晩調整局面が訪れることになります。