「企業実態と乖離するようにみえる株価」
株価が堅調に推移しているように見えます。9月3日の日経平均株価(終値)は23,465円と、2月21日の新型コロナウイルス感染拡大前の23,386円を超えたとの報道がありました(2020年9月4日付け日本経済新聞)。日経平均はコロナ禍後の底値16,552円(3月19日)から42%上昇したことになります。
株価は高いに越したことはないと思われるかもしれませんが、世の中これだけ新型コロナによる不況が蔓延し、4月~6月のGDP(国内総生産)は年率換算で28.1%減少と戦後最悪を記録、企業業績も赤字あるいは大幅減益決算が相次いでいる中で、株価だけが好調というのは、やや居心地の悪さを感じます。株価は日々変わるものですから、本稿掲載時点の株価がどうなっているか分かりませんが、今回は株価と企業実態との間に往々にして生じる違和感について考えてみたいと思います。