ホーム > コラム

コラム

「損益計算書の下からの賃上げ」

 個人消費がなかなか盛り上がりません。個人消費はGDP(国民総生産)の大よそ6割を占めますから、個人消費が活性化しなければ、GDPも増えません。そこで、政府は個人消費を増やすべく様々な対策を打っています。その大きな柱はマクロ経済対策としてのデフレからの脱却とミクロ面からの賃上げ要請です。

続きを読む

「サンクコストと経営責任」

 小池百合子東京都知事の誕生で、豊洲への市場移転問題がにわかに騒がしくなってきました。これを政治的に読み解くのは、とても私の手に余りますが、投資の意思決定の問題として会計、ファイナンス論の見地から考えるのは経営的に意味のあることだと思います。

続きを読む

「言い訳の仕方」

 誰しもがいつも期待通りの結果が残せるわけではなく、やむをえず不本意な結果に終わることがあります。ビジネスではそうしたとき、不本意な結果をどのように反省し、次に活かすかが重要です。先般の日銀の「総括的検証」はその面から言うと不十分であったと言わざるを得ません。
 日銀と一般会社では目的や結果責任の取り方などに大きな違いがありますが、成績が残せなかったときの総括の仕方として、普通の会社でも参考になる点があるように思います。

続きを読む

「アベレージヒッターかホームランバッターか」

 銀行は預金者から預金を預かり、資金を必要とする人(主として企業)に貸し付けることが本業です。そこから、銀行には二つの役割があることが分かります。一つは預金者から預かった預金を利息を付けて確実に預金者に返還する預金者保護であり、もう一つは資金を貸し付けた企業を成長させる地域産業の育成です。そのどちらに重点を置くかで、銀行の融資姿勢は異なってきます。これまでは、どちらかというと、預金者保護に重点が置かれていましたが、銀行に対する期待は変わりつつあります。さて、その期待に銀行は応えられるでしょうか。

続きを読む

「カネは使うためにあるのか、貯めるためにあるのか」

 日本の経済状況は為替動向に大きく左右されます。円安は輸出型大企業に有利であり、東証の主要銘柄はこうした大企業が主力ですから、円安は株価上昇につながります。円高は逆ルートをたどり、株価の下落を招きますから、国内には「円安歓迎、円高敬遠」の空気が蔓延します。
 確かに企業目線からは円高は好ましくないというのは分かりますが、消費者目線からは違った風景が見えるはずです。円が高いということは自国通貨が評価されるということで、決して悪いことばかりではないからです。にもかかわらず、我が国で円安が過度に選好されるのはカネの使い方に原因があるように思います。

続きを読む

「社外取締役の役割」

 東証の指導もあり、上場企業で社外取締役が増加しています。これまで日本企業の取締役は社内の生え抜きがほとんどで、意思決定が内向きになり過ぎると、かねて批判されていました。そこで、社外取締役の数を増やし、取締役会に社外の多様な意見を反映させようというのです。
 既に導入済みだった一部の先進的大会社を除き、日本の大部分の会社の社外取締役は会社内部の必然性からではなく、外部からの強制によって生まれたものです。そのため、大多数の会社は社外取締役をどのように機能させるべきかについて迷っているのが実情だと思います。
 そこで、社外取締役の果たすべき役割を投資の意思決定とトップの選任について考えてみます。

続きを読む

「二重ローンを避けるノンリコースローン」

熊本地震では多くの住宅が倒壊しました。地震などの大災害で住宅が毀損すると二重ローンの問題が浮上します。二重ローンとは住宅ローンで建てた家が地震で壊れてしまい、そのローンが残っているにもかかわらず新住宅建設のために新たにローンを借りなければならない状態を言います。地震にかかる二重ローンを回避するためには、借入者は地震保険を掛ければいいのですが、地震保険は保険料が高く、それほど普及していないのが現状だと思います。二重ローンはもっぱら借入者の自己責任か公的補助の問題で片付けられることが多いのですが、カネを貸す金融機関の側にも改善すべき点があるように私は思います。

続きを読む

「シェアリングサービスでもベースは信頼感」

最近、一般人のすき間を活用するビジネスが注目を集めています。いずれもアメリカが発祥ですがUber、AirBnBなどが代表的なものです。
Uberは一口で言ってしまえば、タクシーのネット配車ですが、普通のタクシーに加え、一般人が自家用車を空き時間に利用できるようにしているところが特徴です。AirBnBは「民泊」と訳されるようですが、ホテルや旅館ではない一般の住宅を宿泊施設として利用するものです。こうした個人の所有物を共有するビジネスをシェアリングサービスと呼びます。日本ではまだまだ規制や法制度の問題がありそれほどでもありませんが、欧米などではかなり普及してきています。
シェアリングサービスはネットがなければ成り立たないビジネスであり、現代を象徴とする最先端の業界といえますが、こうした業界でもビジネスのベースには昔ながらの信頼感が必要なところが面白いところです。

続きを読む

「マイナス金利は設備投資を活性化させるか」

日銀が実施しているマイナス金利が注目されています。その影響は金融市場と実体経済に及びます。金融市場に対しては金利をマイナスにすることで円の魅力を薄くして円安に誘導し、株価を上昇させるという意図があったようですが、これまでのところ日銀の思惑通りに市場は反応しているとはいえない状況です。どう動くにしろ、日銀の金融政策は金融市場に大きな影響を与えることは間違いありません。というのは、市場関係者はどんなことでも材料にして、相場を動かし、儲けることが習性だからです。
問題は実体経済にどう影響を与えるかです。日銀はマイナス金利にすれば貸出金利が低下し、設備投資が増加することによって、実体経済が活性化すると言っています。果たしてそうなるでしょうか。金利低下が設備投資に与える影響を損益計算書の表示を通して考えてみましょう。

続きを読む

「マイナス金利をファイナンス理論に適用すると」

日銀が実施したマイナス金利が注目を集めていますが、マイナス金利は経済だけでなく、会計方面にも大きな影響を与えます。というのは、会計やファイナンス理論で重要となる将来キャッシュフローの現在価値の計算に際し使用する割引率は、国債等の運用利回りをベースにするからです。

続きを読む
前の10件 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10
このページの先頭へ