東京・長野・金沢を結ぶエリアを中心に、税務・会計・人事・労務・M&Aをトータルサポート
2021/05/17
日々、コロナ関連のニュースを見てうんざりしている方も多いことと思います。 しかし我々は、コロナ後を意識して、前向きに経営のかじ取りをしていかなければなりません。 今月は、私が経営コンサルティング業務の現場で経営者の皆さんにお伝えしている内容の一部を紹介させていただきます。
メルマガ
経営KEYWORD
2021/05/06
経済学ではかつて、一国の経済成長は財政や金融などのマクロ的経済政策でコントロールできるとするケインズ流の経済学が支配的でした。確かに、戦後の高度成長期頃まではマクロ的経済政策は有効に機能していました。しかし、1980年代からバブル崩壊後の1990年代以降、マクロ的経済政策の有効性に疑念が生じてきています。こうした事態は当初は日本特有の現象かと思われていたのですが、意外と普遍的なものと認識されるよ...
公認会計士井口秀昭のウェブコラム
2021/04/21
私たちは日々何かを「選択」して生きています。その「選択」こそが私たち自身を形作り、経営者であればその企業を形づくっています。米国の主要IT企業GAFAの一つで、世界最大のECサイトであるAmazon。その創業者であるジェフ・ベソスは、とある難関大学の卒業式のスピーチで述べました。「他人を犠牲にしてでも賢い人でいたいですか?それとも、他人に優しくする人でありたいですか?」賢く優秀な学生達を前にして...
2021/04/01
2月に日経平均株価が3万円を超え、30年ぶりということで大きな話題になりました。その後も、日本だけではなくアメリカでも、株価の堅調は続いています。一方、実体経済を見ると、新型コロナの感染拡大で緊急事態宣言が延長されるなどして、GDPは落ち込み、とても好調な経済とはいえません。 こうした実体経済と懸け離れた好調な株価の見方には2通りの意見があります。一つは、株価は将来キャッシュフローの現在価値を示...
2021/03/22
帝国ホテルに入社すると、「100-1=0」というサービスの心得を教わると言います。これは当時の第一勧業銀行出身で、後に社長、会長等を歴任された藤居寛氏の教えとして有名な言葉です。ホテルでは、ドアボーイがお客様をお迎えして、滞在中様々な担当者が連携しておもてなしし、最後にまたドアボーイがお送りします。その滞在中のどこか一つでもミスがあれば、他でどんなに素晴らしいサービスをしてもすべて台無しになって...
2021/03/01
コロナ禍で業績が悪化する企業が多くなっている中で、本社ビル等の大型の自社所有資産売却のニュースが目立っています。昨年12月にはエイベックスが青山にある本社ビルの売却を発表し、本年の1月には電通が新橋の本社ビルを売却する、との報道がなされました。業績悪化時における、重要な固定資産売却の際の着目ポイントについて考えてみたいと思います。 エイベックスが昨年12月24日に発表した「固定資産の譲渡及び特別...
2021/02/22
「日本資本主義の父」と言われ、明治時代に数多くの企業の設立に関わった大実業家である渋沢栄一。2021年の2月14日から渋沢栄一の生涯を描くNHK大河ドラマ「青天を衝け」がスタートし、2024年を目途に変更が予定されている新一万円札の肖像にも選ばれたことで、話題を呼んでいます。 その渋沢栄一の代表的な著作である『論語と算盤』は、「人はどう生きるべきか」「どのように振舞うのが人として良いのか」を学ぶ...
2021/02/01
新型コロナの感染拡大はビジネスに大きな打撃を与えています。ただ、ビジネス側の打撃の受け方は一様ではなく、感染拡大が収束した時、元に戻るものと戻らないものがあります。コロナ禍は、いつかは分かりませんが、必ず終わりが来ます。その終わりが来た時に備え、自分の会社が受ける打撃の態様を見極め、対策を練っておかなければなりません。
2021/01/20
わずか3人で細々と始めた事業を、一代で世界的な企業にまで成長させ「経営の神様」と崇められた松下幸之助氏。皆さんもたくさん本や雑誌で、松下幸之助氏の経営哲学や経営のコツを目にされていることと思います。今回は私の好きな言葉の一つ、「雨が降れば傘をさす」について解説したいと思います。 ある新聞記者が松下氏のところに取材に来たとき、「あなたの会社は非常に急速な発展を遂げられましたが、どういうわけでそうな...
2021/01/05
金融庁は銀行による中小企業の事業支援を促す融資改革の議論を始めた、との報道がありました(2020年11月5日付日本経済新聞)。これまでの不動産担保や経営者の個人保証に偏った融資慣行を見直し、企業の技術や顧客基盤など無形資産などを一括で担保にできる制度作りを目指す、ということです。こうした制度改革により、銀行が企業の将来性を評価して資金を出しやすくすることで、経済の再生を後押しすることを狙いとしてい...
2020/12/21
『ビジョナリーカンパニー』シリーズなど、世界累計販売部数1,000万部以上のベストセラーを世に送り出している著者ジム・コリンズ氏は、「良い会社から偉大な会社への飛躍とは、巨大な重い弾み車をまわし続けるようなものである」と述べています。(『ビジョナリーカンパニー弾み車の法則』(日経BP))巨大な弾み車は、力いっぱい押すとほんの数センチ動く。更に力を込めて押し続けると、ようやく一回転する。そこで手を止...
2020/12/01
新型コロナ感染防止のため、リモートワーク(在宅勤務)が普及したおかげで、この数カ月で我が国の労働者の働き方はかなり変わってしまいました。その流れが本当に定着するか、あるいは、定着することが我が国にとって本当に望ましいことなのか、ということが問われています。
2020/11/20
20世紀から21世紀にかけてビジネス界に最も影響力のあった思想家として知られるP.F.ドラッカー氏は、「マネジメントは、常に現在と未来、短期と長期を見ていかなければならない」と述べています。(『マネジメント 基本と原則』(ダイヤモンド社))組織に成果を上げさせるものがマネジメントですが、そのマネジメントのあらゆる問題、決定、行動には「時間」という複雑な要素が介在します。「存続と健全さを犠牲にして、...
2020/11/02
今、金融界で、「フォワードルッキング引当金」が注目されています(2020年8月12日付け日本経済新聞)。フォワードルッキング引当金とは、経済の将来予測に基づいて、債務者の返済能力を見積もり、予防的に貸倒引当金を計上する手法です。銀行には貸倒引当金の対象資産である貸出金が膨大にありますから、貸倒引当金の設定の仕方次第で損益が大きく左右されることになります。 これまでの貸倒引当金の設定は、その客観...
2020/10/20
かつて伝説の経営コンサルタントと言われた一倉定(いちくらさだむ)氏は、「社長は年単位でものを考える人である。年単位で何年も先のことを考えるのである。月単位でものを考えたら、何年も先のことなど考えられるものではない。」と述べています。(一倉定の経営心得(日本経営合理化協会))
2020/10/01
株価が堅調に推移しているように見えます。9月3日の日経平均株価(終値)は23,465円と、2月21日の新型コロナウイルス感染拡大前の23,386円を超えたとの報道がありました(2020年9月4日付け日本経済新聞)。日経平均はコロナ禍後の底値16,552円(3月19日)から42%上昇したことになります。 株価は高いに越したことはないと思われるかもしれませんが、世の中これだけ新型コロナによる不況が...
2020/09/03
2020年7月29日付け日本経済新聞に全国の地方銀行、第二地方銀行の多くが、先行していた大手行に続き、定期預金の金利を従来の5分の1にあたる0.002%に引き下げたとの記事が掲載されました。 5分の1と聞くと随分思い切った引き下げだと思うかもしれませんが、引き下げ幅を見ると、従来の0.01%から0.002%への引き下げですから、わずか0.008%の引き下げに過ぎません。100万円を1年間預けたと...
2020/08/03
新型コロナウイルスの蔓延により、戦後最大級といわれる経済停滞に陥っています。その結果、国内外の需要と供給が低迷し、必然的に企業業績の悪化を招来しています。事業そのものの業績不振による損益悪化はやむをえないのですが、現在の会計基準では本業の収益低下が連鎖的に会計上の損失を膨らませ、結果的に大きな最終損失を招くことに注意しなければなりません。その代表的な事例が減損会計と税効果会計です。
2020/07/01
注目される経営指標はいつも同じではなく、安定している時と危機の時では視点が異なります。現在はコロナ禍に伴う戦後最大級の危機ですから、危機乗り切りの視点からの経営指標にスポットが当たります。
2020/06/01
新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動の停滞は深刻です。ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正社長は「戦後最大の人類の危機」とその深刻さを強調しました(2020年5月25日付日本経済新聞)。 売上半減どころか、8割、9割減の企業も珍しくないような状況です。通常の売上のほとんどが失われれば、企業は資金繰りに窮し、存亡の淵に立たされます。そうした企業において、焦点があたるのは当面の支払い...