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2018/06/01
従来、日本の会社の大半は従業員に副業を認めていませんでした。従業員は所属する企業に心身ともに忠誠を尽くし、企業はその見返りに退職金や年金などを含めて終身の雇用を保証するというのが日本企業のあるべき姿とされてきました。ですから、副業などもってのほかだったのです。 しかし、ここにきて副業を認めようという動きが出てきています。副業の範囲や認め方に程度の差はありますが、報道によれば、ソフトバンク、コニカ...
2018/05/01
前回は一般会社と持分法が適用される関連会社の違いを説明しました。今回は子会社と関連会社の相違点を取り上げます。 会計上は、子会社と関連会社を合わせて関係会社と呼びます。同じ関係会社ですが、子会社と関連会社の違いは、言葉では次のように表現されます。子会社は親会社に「支配されている会社」であり、関連会社は親会社の「影響力のある会社」です。子会社になるか関連会社になるかは他の要素も加味しますが、親会社...
2018/04/02
先日、三菱商事が1200億円を投じて、TOB(株式公開買い付け)により三菱自動車の株式を取得し、出資比率を約2割に高め、持分法適用会社にするという報道がなされました。 今回の三菱商事の株式取得の狙いは何か、会計的側面から考えてみたいと思います。
2018/03/05
政府は経済界に3%の賃上げを求めています。賃金を決定するのは各企業ですから、政府の思惑通り賃上げができるかはわかりませんが、ここで注目したいのは政府が主張する賃上げの理由です。政府は賃上げの根拠の一つに、企業の潤沢な内部留保を上げています。そこで内部留保の使い方を考えてみましょう。
2018/02/09
自然科学では原因と結果が一直線につながり、悪い結果の原因は当然に特定されます。しかし、社会科学は多様な原因が絡み合いながら、結果が導き出されますから、原因を短絡的に一つに特定するのは危険です。企業不祥事の対応にもそんな複線的な思考が必要ではないかと感じています。
2018/01/12
表現は似ているのですが、その意味するところはまったく異なる言葉があります。その代表的なものに"水をさす"と"掉さす"があります。辞書を引くと"水をさす"は「うまく進行している事などに脇から邪魔をする」ことであり、"掉さす"は「調子を合わせてうまく立ち回る」ことだとあります。つまり、「時代の流れに水をさす」と言えば、時代の流れを留める、あるいは逆行する、というような意味ですし、「時代の流れに掉さす...
2017/12/01
メガバンクの人員削減報道にあるように、銀行業界は苦しい状況にあります。しかし、考えてみれば、銀行の苦境は今に始まったことではありません。バブル崩壊に伴う不良債権の増大もかなりの衝撃でしたが、そうしたことを乗り越えて、現在に至っています。それでは、今回も従来と同様に問題を解決できるのでしょうか。 ところが、今回はそうは簡単ではないと思います。というのは、今回の危機はこれまでとその本質が異なるからで...
2017/11/01
2017年9月15日付日経新聞に「コミットメントラインの利用が急増している」という記事が掲載されました。 コミットメントラインとは企業が銀行と結ぶ融資契約枠のことです。コミットメントライン契約を結ぶと、あらかじめ契約した融資期間と融資金額の範囲内で、企業から要請があると、銀行は融資をしなければなりません。コミットメントラインの特色は、銀行は実際の融資がなくても、融資契約枠そのものに対して、手数料...
2017/10/02
決算書を受け取ったときに、まずどこに着目するのかは、受け取る人の経験に対応して身についた癖があるようです。私は銀行での融資業務を出発点として社会人生活を始めたので、良きにつけ悪しきにつけ、融資を行う銀行員特有の決算書の見方が染みついているように思います。 銀行の企業文化も昔とはだいぶ変わってきたようで、最近の銀行は決算書から前向きの融資の種をどのように発掘するかという視点が重視されているようです...
2017/09/04
どのような会社でも目標設定は重要です。「良い会社にする」とか「社会的に意義のある会社になる」、というような長期的に実現しようとする理想的な目標も必要ですが、利益を追求しなければならない会社にあっては、数値目標は欠かせません。そして、数値目標はより実効性の高いものでなければなりません。最近、話題になった政府の目標設定の変更に、私はその実効性の観点から疑問を持つものがありました。
2017/08/01
長い間、株価は実体経済の好不調を測る分かりやすいバロメーターとされてきました。そのため、時の政府は株価対策に力を入れてきました。株価が高いということは、企業業績がよく、そこに働く人々の賃金は上昇し、企業が納める法人税や個人が納付する所得税等の税収も増え、その結果としてGDP(国内総生産)も増大する、というのがこれまでの一般的感覚でした。しかし、最近はやや様相を異にしてきているように見えます。政権...
2017/07/03
商工中金は不正融資を行っていたことで、監督官庁から業務改善命令を受けました。これから調査が進み、全容が解明されることが期待されますが、報道によれば組織的な疑いが濃いようですから、商工中金にとってはかなり深刻な事態が予想されます。問題になっている不正融資は、災害などで一時的に業績が悪化した企業に融資したり、利払い費を支援したりする「危機対応融資」に際し、決算書の売上高や利益を危機対応融資に該当する...
2017/06/02
最近、同業者間での業務提携の発表が相次いでいます。特に物流部門における提携が目立ちます。味の素、カゴメ、日清フーズ、ハウス食品グループ本社の食品メーカー4社は国内物流事業で提携しましたし、キリンビールとアサヒビールも共同輸送を拡大しています。
2017/05/01
経営計画は将来のために作成することはいうまでもありませんが、会計(現在の決算書)にも重大な影響を与えるようになってきていることに注意しなければなりません。 経営計画は自社の経営資源や実力を十分に踏まえた上で作成します。過去の実績と懸け離れた経営計画は絵に描いた餅です。その意味で現時点での決算書をベースに経営計画を作るという、過去から未来への道筋は分かりやすいのですが、近年注目されているのは経営計...
2017/04/03
東芝の混乱は続きます。かつては日本を代表する折り紙付きの優良企業であった東芝が果たして再建できるのか、あるいはこのまま衰退の道をたどってしまうのかは、当事者でなくても気になります。東芝の再建のポイントは何なのか考えてみましょう。
2017/03/01
東芝の原発事業に関する減損損失の記事が連日新聞紙上を賑わせています。その損失規模は数千億円に達し、金額次第では債務超過の危険性もあると言われています。債務超過になると、金融機関による支援が難しくなりますから、東芝は虎の子の半導体事業の一部売却など解体的出直しが迫られている状況です。 東芝に限らず、期末に近づくと、「減損損失」の記事が目に付くようになります。減損損失は、東芝では当然のことながら将来...
2017/02/01
同じ物事でも視点をどこに置くかで見え方が変わります。たとえば、過去に大きな功績をあげた老人は過去の実績に焦点を当てれば偉大な人間として記録されますが、これから何ができるかという将来の可能性から見れば、活躍残余年数の短さが災いし低い評価しか付けられません。逆に、今までの実績は見るべきものがない若者でも潜在能力の高さに注目すれば、高く評価できます。視点の機軸を過去にするか将来にするかで、映る姿は違っ...
2017/01/05
個人消費がなかなか盛り上がりません。個人消費はGDP(国民総生産)の大よそ6割を占めますから、個人消費が活性化しなければ、GDPも増えません。そこで、政府は個人消費を増やすべく様々な対策を打っています。その大きな柱はマクロ経済対策としてのデフレからの脱却とミクロ面からの賃上げ要請です。
2016/12/01
小池百合子東京都知事の誕生で、豊洲への市場移転問題がにわかに騒がしくなってきました。これを政治的に読み解くのは、とても私の手に余りますが、投資の意思決定の問題として会計、ファイナンス論の見地から考えるのは経営的に意味のあることだと思います。
2016/11/01
誰しもがいつも期待通りの結果が残せるわけではなく、やむをえず不本意な結果に終わることがあります。ビジネスではそうしたとき、不本意な結果をどのように反省し、次に活かすかが重要です。先般の日銀の「総括的検証」はその面から言うと不十分であったと言わざるを得ません。 日銀と一般会社では目的や結果責任の取り方などに大きな違いがありますが、成績が残せなかったときの総括の仕方として、普通の会社でも参考になる点...