「経営トピックスQ&A 2026年7月号」掲載
Q.2026年から長野県による企業の成長支援として「売上高10億円突破支援プロジェクト」がスタートしていると聞きました。中小企業としてどのような支援が受けられる取り組みなのでしょうか。
A.■「売上高10億円突破支援プロジェクト」とは何か
「売上高10億円突破支援プロジェクト」とは、2026年から長野県が成長志向の企業を重点的に支援する取り組みであり、補助金・助成金、低利融資、伴走支援等の各種支援施策があります。
国(中小企業庁等)が売上高100億円を目指す企業への重点支援施策を充実させる中で、長野県としては売上高1億円以上10億円未満の企業が「成長志向企業宣言」を行い、長野県の認定を受けた企業に対して重点支援を行うこととしたものです。その取り組みを通じて、物価高や米国関税措置、賃上げ等の事業環境変化にも負けない中小企業の育成を支援し、県内企業の活性化や多くの県内就労者の賃上げ促進へと繋げていくことを目的としています。企業が売上高10億円を突破する成長を遂げるためには、新たなチャレンジ(新技術開発、新規顧客開拓など)が不可欠であるとして、その実現を支援する取り組みです。

(出典:令和8年度 中小企業成長支援補助金 公募要領)
■「成長志向企業宣言」の認定のための手続き
「成長志向企業宣言」の認定対象は長野県内の中小企業であり、直近3期の平均売上高が1億円以上10億円未満であることが要件となります。(但し、直近期の売上高が10億円以上である企業を除く)
認定を受けるためには、成長志向企業宣言書を作成し、長野県へ提出する必要があります。記載内容は、現状分析や今後の取り組みを記載するアクションプランと共に、県内の金融機関や支援機関による支援方針の記載が必要となります。
■「成長志向企業宣言」認定企業への支援施策
1. 中小企業成長支援補助金(申込締切済)
生産拡大、高付加価値化の取り組みに対して補助
2. 中小企業国内販路開拓助成金
国内展示会費用の一部を助成、県が伴走支援
3. 副業・兼業人材活用支援補助金
副業・兼業人材活用に必要な報酬の一部を補助
4. 信州創生推進資金(成長支援向け低利融資及び保証料補給)
利率1.2%、保証料は自己負担なし
5. 専門家派遣事業(成長支援枠)
経営課題に対する専門家派遣経費の一部を補助
※上記以外にも各種支援施策があります。
■成長に不可欠な経営戦略
中小企業の成長発展には、将来の方向性を示す経営戦略が重要となります。例えば、製造業であれば設備投資による生産性の向上や販路拡大による市場の拡大、非製造業であればマーケティングによるブランド力の向上やビジネスモデルの転換などです。成長するための経営戦略が多数ある中で、企業が何を選択し何をやめるかを決めることが今後益々重要となります。
国や県の各種支援施策は、まずは情報を得た上で自社への当てはめをするからこそ活用できるものでもあります。本制度の積極的な活用により、貴社の成長発展へと繋げていただきたいと思います。
なお、本プロジェクトの詳細は、長野県のホームページで最新情報をご確認ください。