皆さんの会社には、採用担当者という役割が存在することと思います。
その採用担当者に、「社長、うちはどのような人財を採用すれば良いですか?」とか、「社長はどのような人財を求めているのですか?」と質問された経験は無いでしょうか。
私は、経営コンサルティングの現場や経営者向けセミナーの中で、「社長はどんな人財を求めているのですか」と尋ねることがあります。すると、「改めて求める人財と言われてもね」と、少し困惑した感じが伝わって来ることが多い印象です。
かく言う私自身も明確な「人財の定義」を持っていなかったので、あがたグローバル経営グループの『2021年版 経営計画書』で、初めて「あがたグローバル経営グループが求める人財像」を掲載しました。分かりづらい言葉もあるかと思いますが、実物を披露します。
①自発性を持った人財
・自分で考え、積極的に行動できる人
・「いま一歩の踏み込み」ができる人
②全体最適を意識し、思いやりのある人財
・「切磋琢磨」の気持ちで接することができる人
・感謝の気持ちを表せる人
③自身の専門分野を通じて社会貢献することが、自己実現の一つであると考えられる人財
・専門分野を持つために継続して努力できる人
・自分の仕事が好きな人
・「自利利他」を意識した行動を心掛けている人
年末から年明けへと続くこの時期、“賞与支給時の評価面接”や、“給与改定に伴う評価面接”、“目標設定面接”などを控えている会社は多いかと思います。
部下との面接で、「どのような人財になれば、私の給料は上がるのですか」と質問を受けた時に、しっかりと方向性を示すことができるよう、「会社が求める人財像」を定めることは非常に重要であると感じます。
面接時や採用時、あるいは日頃の社員教育の場において、経営者が「わが社はどのような人財を求めているか」を明確に伝え、全社員と共有することは、人財育成において大切な要素になると考えます。
一度、経営幹部の皆さんで、「会社が求める人財像」を検討してみてはいかがでしょうか。
(本稿では、一般的に用いる「人材」を、「人財」に置き換えて記述しました。)
(2021年11月あがたグローバル経営情報マガジンvol.30
「今月の経営KEYWORD」に掲載)