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「人財の定義」

2021/11/19

 皆さんの会社には、採用担当者という役割が存在することと思います。
 その採用担当者に、「社長、うちはどのような人財を採用すれば良いですか?」とか、「社長はどのような人財を求めているのですか?」と質問された経験は無いでしょうか。
 私は、経営コンサルティングの現場や経営者向けセミナーの中で、「社長はどんな人財を求めているのですか」と尋ねることがあります。すると、「改めて求める人財と言われてもね」と、少し困惑した感じが伝わって来ることが多い印象です。
 かく言う私自身も明確な「人財の定義」を持っていなかったので、あがたグローバル経営グループの『2021年版 経営計画書』で、初めて「あがたグローバル経営グループが求める人財像」を掲載しました。分かりづらい言葉もあるかと思いますが、実物を披露します。


①自発性を持った人財
   ・自分で考え、積極的に行動できる人
   ・「いま一歩の踏み込み」ができる人
②全体最適を意識し、思いやりのある人財
   ・「切磋琢磨」の気持ちで接することができる人
   ・感謝の気持ちを表せる人
③自身の専門分野を通じて社会貢献することが、自己実現の一つであると考えられる人財
   ・専門分野を持つために継続して努力できる人
   ・自分の仕事が好きな人
   ・「自利利他」を意識した行動を心掛けている人



 年末から年明けへと続くこの時期、“賞与支給時の評価面接”や、“給与改定に伴う評価面接”、“目標設定面接”などを控えている会社は多いかと思います。
 部下との面接で、「どのような人財になれば、私の給料は上がるのですか」と質問を受けた時に、しっかりと方向性を示すことができるよう、「会社が求める人財像」を定めることは非常に重要であると感じます。


 面接時や採用時、あるいは日頃の社員教育の場において、経営者が「わが社はどのような人財を求めているか」を明確に伝え、全社員と共有することは、人財育成において大切な要素になると考えます。
 一度、経営幹部の皆さんで、「会社が求める人財像」を検討してみてはいかがでしょうか。
(本稿では、一般的に用いる「人材」を、「人財」に置き換えて記述しました。)


(2021年11月あがたグローバル経営情報マガジンvol.30
「今月の経営KEYWORD」に掲載)

執筆者

芦原 誠Makoto Ashihara

あがたグローバル税理士法人 代表社員 理事長
あがたグローバルコンサルティング株式会社 代表取締役社長
税理士

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